首都圏中古マンション価格が6年以上ぶりの下落。不動産バブル崩壊の兆しか
長らく上昇を続けてきた首都圏の中古マンション市場に、変化の兆しが表れました。東日本不動産流通機構が発表した2026年5月の市場動向によると、中古マンションの成約平米単価は80.78万円となり、前年同月比でマイナス3.9%。前年同月比での下落は2020年4月以来、実に73ヶ月ぶりのことです。
6年以上にわたって右肩上がりを続けてきた市場だけに「ついにバブル崩壊か」という見方も広がっています。
一都三県の平米単価は上昇
首都圏の中古マンション価格は6年以上ぶりに下落したものの、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県はいずれも平米単価が上昇しています。なぜ、一都三県すべての平米単価が上昇したにもかかわらず、首都圏全域の平均平米単価が下落したのでしょうか。
それは「成約比率」に起因します。一都三県の中でもとりわけ価格が高い東京23区では、平米単価は上昇したものの、成約件数は前年比マイナス17.9%と大幅に減少しました。とくに都心3区(千代田区・中央区・港区)や城南地区(品川区・大田区・目黒区・世田谷区)の前年比減少率は20%を超えています。
相対的に手ごろなエリアや物件の成約が増えた結果、首都圏全体を平均した平米単価が押し下げられたというのが下落の正体です。一つひとつの物件の価値が下がったというよりも、取引の構成が変わったことが数字に表れたといえます。
都心3区は大幅下落
都県単位でみるといずれも成約平米単価は上昇していますが、より細かく見ると、都心3区は前年比マイナス8.5%と大きく下落しました。
価格上昇を牽引してきた都心部の成約比率が下がっただけでなく、価格が下がったこともまた、首都圏全体の平均平米単価を押し下げる一因となっているものと推察されます。
「バブル崩壊」というより「需要のシフト」が正しい見方か
都心部の成約件数や価格が落ちている一方で、周辺エリアの成約件数は軒並み伸びています。5月は千葉県が前年比プラス19.9%、横浜・川崎市を除く神奈川県がプラス14.2%、埼玉県、横浜・川崎市、多摩地区もそろって増加しました。平米単価も上昇しています。
同様の流れは、中古マンションだけでなく中古戸建てにも見られます。首都圏の中古戸建ては成約件数が前年比プラス2.9%、成約価格もプラス8.7%とヶ月連続で上昇しました。マンション価格の高騰に一服感が出るなか、広さと価格のバランスを求めて戸建てへ目を向ける層が増えているものと見られます。
こうして見ると、いま起きているのは市場全体が一斉に崩れる「バブル崩壊」ではなく、買い手が向かう先が変わる「需要のシフト」と捉えるのが実態に近いでしょう。
いま大切なのは「正確な価格」を知ること
不動産の売却をお考えの方にとっては、ご自身の物件が今いくらで売れるのかを正確に把握することが、これまで以上に重要になります。上昇局面では強気の価格設定でも買い手がつきましたが、調整局面ではそうはいきません。相場とかけ離れた価格は売れ残りを招き、結果として値下げを重ねることにもなりかねません。
逆に言えば、適正な価格を見極められれば、こうした局面でも納得のいくご売却は十分に可能です。まずは現在の相場をふまえた査定で、ご自宅の今の価値を確かめてみてはいかがでしょうか。



